職人の生の声

2013年09月30日

塗装の意味は簡単に大きく2つあります。
それは「美観」と「保持」です。
美観とは美しく、保持とは状態を保つということです。
そんな中、材料も大きく変化を遂げ良い材料がたくさん出てきています。

みなさん「光触媒塗装」はご存知でしょうか?
簡単に説明すると、
「セルフクリーニング機能」で光が当たることで汚れを分解、
分解された汚れは、雨で流れて綺麗に落ちます。
ですから、長い間美観を保つことができます。
周囲の空気も綺麗にしてくれます。
耐久性が非常に高く、塗り替えのランニングコストが軽減されます。
外壁の場合、塗り替え目安は20年を目処に考えると良いでしょう。
最初の金額は少々お高くなりますが、長い目で見ると、
トータルコストはお安くなると思います。
塗り替えを考えてらっしゃる方は、いかがでしょうか?

珍しく、カタログを基にしたお話をさせていただきました。
みなさまもカタログを手にされたり、あるいはホームページ、
営業マンなどから、このようなお話でご契約される方もいらっしゃると思います。
説明する側からすれば、上記のことはカタログに書かれている通りの事を
説明しているので何も問題はないと思います。

最近はお客さんも自分で調べられる方が増えてきていますので、
そのような説明は見慣れていると思います。

そこで最近よくお問い合わせが来るのは
「カタログではそう書かれていますが、実際職人さんの生の声を聞きたい。」
と言われるお客様が多いです。

下の写真は実際の光触媒塗装の結果です。
塗り替え後5年目。
塗料メーカー、施工業者、場所は伏せさせていただきます。
塗料メーカーは信頼できるところですし、
施工業者もこの写真の他、数社が別々の箇所を塗装したのですが、
どれも同じような状態になっていますので、
特に施工が悪い為、このような状態になったとは考えにくいです。

職人の生の声

上記の写真を見て、どのように判断されるのかはお任せしますが、
私個人の感想としては、5年目でこれでは20年を目安に塗装とは
ちょっと言うのに抵抗があります。

塗料メーカー批判、施工業者批判ということではなく、
まぁ、このあたりが材料自体の限界なのかなと思います。
実際に「全く汚れないとは限りません、藻やカビについても状況により効果が薄い場合があります」
とカタログにも明記されてはいます。

率直な私の意見とすれば、
このような機能性塗料(付加価値のある塗料)は通常の塗料よりも
単価が高い為、利益率が高くなります。
カタログも良いところが目立つように作られているため、営業もしやすいです。
利益率も高いので、業者としては、単価の安いものよりも高い方が
いいので、お勧めするのも納得できます。
ネットで調べてもいい事は書かれてあっても、悪いことはあまり書かれていません。
更に実際に施工している業者は、悪いことは書きにくいものだと思います。
あえてデメリットを記載するなら、「最初の値段が高価にはなりますが」
という事くらいでしょうか。

しかし、宮崎での一般住宅においては、
業者としてはお勧めするのは分かりますが、
一職人として勧めるのには抵抗があるのが
私の正直な意見です。

宮崎の気候を考えると、植物の生育には適しているのかなとは思います。
しかしその反面塗料には厳しい環境かなと思います。
それよりも普通の材料、と言っても普通の材料自体かなり性能が
良くなっているので、それで塗装して、また10年後メンテナンスを
していった方が結果的にランニングコストがかからないのでは
と思っています。

あまり、藻やカビがつかない環境で、大きなビルなど
定期的なメンテナンスが困難な状況においては
このような光触媒もかなりの効果を発揮するとは思います。
ただそれを宮崎の一般住宅にそのまま当てはめるのは
職人として考えると少し安易な発想かなと思います。
適材適所との言葉があるように、選択することが大事だと思います。

あとはあまり一般の人には知られていないかもしれませんが、
光触媒とコーキングとの相性もあまり良くないようです。
一般住宅はかなり多くの部分でコーキングを使用されているため
注意が必要だと思います。
コーキングがあまり使われていない住宅では問題ないと思います。

カタログに書かれている事も参考にしつつ、
実際の職人の生の声を聞いてみるのも、また一つの手だと思います。

職人直営塗装専門店『塗装職人』
0985-31-1192
●職業訓練指導員免許
●1級塗装技能士
日高圭介
ペンキ日記

塗装に関してのお悩みがあれば、お気軽にご相談下さい
お見積無料です



タグ :光触媒


Posted by 塗装職人 at 11:28 | Comments(0)
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